雑感 238

AIMの新ブログ

大学受験フォーラムAIMの代表者の谷口裕亮です。

夏期講習が始まって、
今日が7日目。

昨夜、私が担当する「高3共通テスト国語」の講座が終了。
今年度の夏期講習で最もロングランな6日間の講座でした。
受講していた皆さん、お疲れ様でした。

アンケートで、
「2時間の授業があっという間に感じられました」とか
「こんなに詳しい『国語』の授業、初めて受けました」とか
「全ての設問の全ての選択肢について腑に落ちる説明が聞けました」
って書いてくれていた受講生が複数いたんですけど
これ、ほんと嬉しい。

自己満足かも知れませんが、
私も「やりきった」感があります。

これからも
・大学入試国語にも問題の解き方がある
ってことを布教していきたいです。

私自身の夏期講習の担当講座は
あと4つ残っていますが、
どの講座も全力でいくよ〜

最近、X(旧ツイッター)で
・塾や予備校の講師が授業の予習に時間をかけるのはクソ
・理想は予習なしで授業ができること
って感じのポストを見かけるんですが、

はい!はい!はい!せんせ〜!
ここにクソがいま〜す!

そう、私、授業の予習にめちゃくちゃ時間をかけます。
昨年と同じ問題を解説する場合でも、
今年は違うアプローチで解説できないかを含めて
徹底的に考えながら予習します。

問題を解くってことについては
当たり前に短時間で出来ますが、
解説の準備をするっていうことについては
それはもう、めちゃくちゃ時間がかかります。

あと、
授業時間ジャストで、
その年の受講者の特徴に合わせて教えるためのシミュレーションも
徹底的に行ないますので、
その時間も含めれば
2時間の授業1回分の予習時間は8〜10時間ぐらいになります。

まあ「国語(特に現代文)」っていう教科の性質なのかもしれませんが、
答えへと至るアプローチ法なんて無数にあるわけで、
その無数にある中から
その年の受講者のレベルに最も合ったアプローチの仕方、
それを教えようと思うと、準備に時間がかかるんですよね。

なんで授業の準備、授業の予習に時間をかけるのがクソなのか、
断片的にしか見ていないので分からないんですけど、
それが正しいなら私は「クソ」ですし、
予習なしで授業をやる自信なんて、
微塵もありません。

予備校講師や塾講師がやる「授業」というのは、
一種の「お芝居」だと私は思っています。
授業中に話している「私」は、
日常生活の「私」とは全くの別人です。
そもそも
『私はいまからお芝居をするんだ!』
と強く念じないと、
多くの大学受験生の前で何かを喋るなんて絶対に出来ないです。

そして「お芝居」だからこそ「稽古」が必要なわけですね。
本番の「授業」の時に、
うまく「せりふ」が言えなかったり、
考えながらでしか「せりふ」が言えなかったりしたら、
果たしてその「お芝居」は見ている側からして良い「お芝居」と言えるのか?

授業中は生徒の反応を感じることに集中したいので、
授業準備の段階で、いわゆる「せりふ」に当たるものについては
すべて頭に入れてから授業に入るようにしています。

そうやってAIMで27年間
大学受験国語を教えてきて、
しかも今も受講してくれている人がいるわけですから、
まあ、価値観の違いとしかいいようがないんですけど、
授業の予習に時間をかけるのってそんなに悪いことじゃないと思うんですけどね。

あっ、AIMの代表者でもあるわけですから、
授業の準備にだけ時間をかけて、
それで塾を潰してしまったとしたら元も子もないんですけど、
曲がりなりにもAIMも今年度27年目を迎えているわけですから、
「別に いいんじゃね?」ってのが私の感想です。

授業の準備に時間をかけなくても
素晴らしい授業が出来る人がいるのは認めますし、
予習なしで、
自分が解くのと同じ手順で解く解き方を解説して
それで素晴らしい授業になるという人もいるでしょう。

そういう「天才型」の予備校講師・塾講師には
憧れはありますけど、私は「天才型」じゃないので、
たぶん出来ないです。

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