雑感 255

AIMの新ブログ

大学受験フォーラムAIMの代表者の谷口裕亮です。

ときどき「どうやったら〇〇の成績を上げられますか?」という質問を受けます。
〇〇は「英語」だったり「数学」だったり「物理」だったりします。

そう質問されると、
まあこちらもプロですから、
「今のあなたの現状から考えたら・・・・・・したらいいよ」
と細かいアドバイスをすることになります。

でね、
このアドバイスが
質問者が思っているよりハードな課題だった場合、
よっぽど切羽詰まった状況でないかぎりは、
やってくれません。

ほとんどの高校生(=現役生)は、
どこかで「何とかなるさ」と思っており、
しかも「成績を上げる近道がある」という甘い考えもあります。

だから
こちらが指示する「10」のことがあっても、
だいたい「3」〜「4」ぐらいしかやらないわけです。
ひどい場合には
「もっと楽な方法を教えてくれると思ってたのに」
と考えるのか、まったくやらないこともあります。
そしてどこかにあると思い込んでいる「楽な道」を探すのに時間を費やします。
そんな道があれば、誰も苦労しないのに。

でね、
中には頑張る子もいるわけです。
頑張ってやってみる。
でもこちらからしたら10やってほしいのに、
実は8か9ぐらいで満足してしまっている場合も多いです。

今日したいのは、
10のうちの10、
いや10言われたら15やった塾生の話です。

仮にその人をAとしましょう。
Aは高1の最初に入塾しました。

その頃のAIMでは
高1の指導教科は「英語」のみでした。
京都大学の工学部に行きたいと言っています。

数学と国語は、
塾の授業を受けてくれれば何とかなりそうだと思いました。
でも「英語」が壊滅的にできません。

最初の学習面談で、
「英語は僕が逐一指示するから、とにかくその通りにやりなさい」
と言い、他の生徒とは異なる大量の課題を出しました。

高1の最初の模試(ベネッセの進研模試)で
Aの英語の全国偏差値は48。

こちらからしたら「?」って思える成績です。
あの課題をこなしていてどうしてそうなる?
って感じです。

Aを呼んで聞いてみると、
「谷口先生から出された課題のうち、
シス単のSTAGE1・SATAGE2・STAGE5の単語の完璧な暗記。
品詞と意味が瞬時に出るレベルでの暗記。
これをやっていませんでした」
と言います。
「なんで?」
って聞いたら
「学校の英語の先生は単語集で覚えるより
高校の授業中に出てきた単語を覚えた方が
定期テスト対策にもなって効率的だよ」
と言われたので、英単語の暗記はそうしていました。
つまりシス単の暗記、まったく やってないって。

もうね、ガッカリ。
正直、それじゃ僕に質問した意味がないですよね。
学校の定期テストで点が取れるようにするための勉強なら
それでいいです。
それ「も」やってもらえばいいです。
でも、それに加えて谷口先生に出された課題もやるのが当たり前じゃないか?

上記のようなことを、
3.5倍ぐらい厳しい口調で話しました。

その後、態度が変わったので
高1の2学期の模試に期待していると、
やっぱり英語の全国偏差値は46。
1学期より下がっています。

聞くと、
文化祭の準備とかで時間がとられ、
考えていたほど塾の英語のテキストの復習が出来なかった、と。
そして英単語の暗記も、
模試の長文にシス単のSTAGE2に載っている単語が出てきたのに
意味が出なかったので訳せなかった、と。

「じゃあ、そろそろ京都大学の合格は諦めようか」
って言うと、
「指示どおりに全てやります! 京都大学にどうしても行きたいです」
って言います。

指示を出し直して、
その後、様子を見ていると、
かなりやっている様子だったので楽しみにしていると、
高1の3学期の進研模試は英語の偏差値が55だったのですが、
河合塾の全統模試で英語の偏差値が60を越え、
それに従って、新しい指示を出し、
高2の1学期で英語の偏差値は70を越え、
高2の最後の模試では英語の偏差値は80を超えました。

こちらが出した指示に加え、
英単語暗記の重要性に気づき、
『速読英単語』『鉄壁』なども同時並行でやるとともに、
AIMの合格体験記を見て
英検の1級用の単語集、
それに各種の熟語集も自分でどんどん暗記を進めていたようです。

塾のテキストの復習は、
毎学期「1講」ごとに最低20回は復習するように指示していたんですが、
文章を暗記するぐらいまで徹底的に復習し、
その暗記した文章を英作文に活用できるぐらいにまでなっていました。

英語の偏差値が70を越えたあたりから、
自分が何をすればいいのか、自分で判断できるようにもなっていたようです。

数学や国語、理科についてはAIMの通常授業も受け、
学習指示もしっかり守って勉強を続け、
きっちりと京都大学工学部に合格していったわけです。

通塾している→合格できる
じゃないんですよ。
大学受験って、そんなに甘いものじゃないです。
通塾している→自分でやるべきことは指示を受けて自分でやる→合格できる
なんです。

塾が合格させたわけではなく、
やるべきことをその生徒がやったから合格できたわけです。

「努力が報われるとは限らない。
でも努力しないと報われることは絶対にない」

こんな意味のことを
今年の高校野球の選手宣誓で言っていたみたいですが、
これ、本当です。

大学受験において必要なこと、
それはけっきょく「努力」なんですよね。
報われるかどうかも分からないのに「努力」する。
そういう粘り強い「努力」が出来る人間に、
塾生全員になってほしいと願う、今日このごろです。

それと、
ブログを必ず読むように
っていう指示は、必ず守ってもらいたいと思います。

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