大学受験フォーラムAIMの代表者の谷口裕亮です。
大谷選手、やっぱり今年もスゴいですね。
ぜったいに期待を裏切らない。
それどころか、
期待以上の活躍を見せる。
今年は「二刀流」ではなかったですが、
去年までは投手と打者の「二刀流」でやってたんですよね。
でね、
この「二刀流」。
高校生に当てはめると、
多くの高校生にとっての「二刀流」は
「学業」と「部活動」ってことだと思うんですよね。
この「二刀流」って
果たして「普通の」高校生にとって可能なんでしょうか?
「文武両道」とかよく言われますけど、
ある公立高校で部活動(運動部)をやっている塾生の話を聞くと、
こんな感じだそうです。
・火曜日から金曜日は高校の授業が終わって練習開始。
・練習が終わるのは晩の7時。
・それから軽食をとって自主練習が晩の9時まで。
・土曜日と日曜日は大会や対外試合。
時には遠方へ泊りがけの遠征。
・月曜日は練習はオフだが、自主練習を晩の7時ぐらいまでやる。
塾の授業がある日は白い眼で見られながら自主練習を抜ける。
これで「文武両道=二刀流」って、できるんでしょうか?
できる人もいるんでしょうが、
学校の宿題や課題もほとんどできない。
塾の授業の予習と復習は一応やっているが、
最低限のことしかできず、
焦りだけが募る。
それでこの塾生は私に相談してきたわけです。
どうやったら要領よく「文武両道」ができるでしょうか?、と。
そういう高校生の中には
第一志望の大学を目指すために
好きな部活動をやめざるを得ない子も出てくるわけです。
逆に現状の成績から考えて
部活動のために志望大学を変えざるを得ないという子も出てくるわけです。
将来、その部活動の競技でプロを目指したいというならいいですよ。
そもそも「文武両道」の「武」だけに特化すればいいんですから。
でも「第一志望の大学も目指したい」「部活動も頑張りたい」という子にとって、
つまり「文武両道=二刀流」でやりたいという子にとって
上記のような「部活動」は常軌を逸しているように思うんです。
その「部活動」では顧問の先生までもが「文武両道を目指せ」と言っているそうで、
この塾生は「文武両道」を目指そうとして頑張っているわけです。
「文武両道を目指せ」と言うなら、
その部の部員たち全員が
ちゃんと「文武両道」を目指せる環境を作った上で
そう言うのが筋だと思うんですが。
「部活動」の拘束時間を聞くと上記のような感じだったので、
ちょっとゲンナリしてしまいました。
それなら最初から
「うちの部活に入ったら『文』の方は捨ててもらう」
って言ってもらった方がスッキリすると思うんですが。
もちろん ちゃんと両立している子はいるようです。
でも要領よくそのように出来る子を基準に「文武両道」と言われると、
やっぱりスッキリしない。
そもそも「一刀流」だけでも立派なわけです。
まだまだ成長過程の高校生に
ハイレベルな「二刀流」を要求するのは
ちょっと酷なような気がします。
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