大学受験フォーラムAIMの代表者の谷口裕亮です。
今日はいい天気ですね。
衆議院選挙の投票日ですから、
たぶん投票率が上がるでしょうね。
皆さんは投票に行きましたか?
どうなるんでしょうね、
衆議院選挙。
自公で過半数割れなんていう予測が出ていますが、
僕としてはどこの政党が政権を取ろうとも、
いろいろな教育問題にメスを入れてほしいです。
堅い話になりますが、
教育っていうのは国家の根幹を成すもので、
青少年を育成することで
将来の日本を背負って立つ若者を育てることが使命です。
それでなくても少子化の時代。
少子化になっているにも関わらず、
教育については
一昔前よりも劣化しているように感じるのは
おそらく僕だけではないように思います。
将来の日本を、
あるいは日本社会を背負っていく若者たちに、
それが出来るだけの能力、
自身が社会で生きていくことができるようにする能力、
そういったものを身に付けてもらうために行なうのが教育。
その教育に
いま、いろいろな問題が存在しているように思います。
教育の無償化、たしかに大事でしょう。
でも、もっと考えてほしいのは教育の中味です。
何をどう教育していくのか。
英語教育、たしかに大事でしょう。
グローバル化社会ですからね。
でもそこに注力しすぎて、
母語である日本語の教育が疎かになっていませんか?
情報教育、たしかに大事でしょう。
でもその「情報」を取捨選択できる能力、
理性的に判別できる能力、
フェイクをフェイクと見分けられる能力、
そういった能力を身に付けていく方が重要なのでは?
そのために必要なのは
「想像力」を磨き、
「理性的」に物事を考えられるような人を育てること。
想像力は創造力にも通じますし、
思考力にも通じます。
日本に新進のベンチャーが生まれないのも、
創造力の欠如に原因があるんじゃないでしょうかね。
そして「想像力」が欠如する最大の理由。
それを僕は、
文字情報をよりも
映像情報が溢れていることにあると思っています。
文字(活字)で書かれているだけの「小説」。
小説を読んで愉しむには、
文字でしか書かれていない
主人公の容姿であったり、
声であったりを
想像するしかないわけです。
そうしないと小説なんて楽しくない。
ところが、
映像化されてしまうと、
想像力を働かせる余地がなくなるわけですね。
青少年にはもっと活字に触れてほしい。
そして想像力、ひいては思考力を磨いてほしい、
心からそう思います。
教育の現場にいて、
しかも大学受験「国語」を担当していて、
痛切に感じるのは、
最近の若者の読解力・論述力の低下です。
小論文指導を行なうことも多いのですが、
平気で何を言っているのか分からない文章を書いてきます。
いくらそれを美しい英語に変換できても、
けっきょく何を言っているのか分からない。
日本語を母語としている限り、
我々は日本語で思考し、
そして思考したことを相手に伝えるわけです。
欧米人が相手であれば、
日本語で思考したことを
英語に直して、つまり英作文して相手に伝えるわけです。
そのもとの日本語の思考が貧弱だと、
美しい英作文が出来、
それを美しく発音できたとしても
相手からは失笑を買うだけです。
そろそろ本気で
教育について考えるときなんじゃないでしょうかね。
少子化の時代、
一人の子どもにかけられるエナルギーは
相対的に高まっているはずです。
少子化の時代だからこそ、
少ない子どもたちを
徹底的に教育して
理性的に物事を考え、
表現できる大人に育てていくことが
必要なんじゃないでしょうか。
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