雑感 475

AIMの新ブログ

大学受験フォーラムAIMの代表者の谷口裕亮です。

春期講習も最終盤戦です。
明日から
・高3理系数学 必修解法のマスター
・高3文系数学 必修解法のマスター
・高2国語演習
の講座が3日間あり、
4月1日から
・英文法/時制・仮定法 徹底攻略
・新高1 春の無料体験授業
が始まります。
そして4月4日で春期講習が終了です。

この時期も、日が経つのは早いですね。
私自身、
授業、添削、授業準備、新年度開講の各種準備など、
いろいろな仕事が立て込んでいますので、
なんか あっという間に毎日が過ぎていって
『えっ、もう3月も終盤!』
っていう思いです。

春期講習が終わったら、
さっそく新年度開講のための最終的な準備に入りますので、
今より もっと忙しくなりそうです。

まあ、でも
2025年度、AIMの28年目も何とか無事に立ち上がりそうで、
その点では本当に幸せを感じています。
日々、気分よく忙しくしていますので、
今年度も何とか頑張れそう。

今年度もよろしくお願い申し上げます。

授業というものには「熱」がなければならないと考えています。
私は大学受験のための国語の授業を担当しているのですが、
授業を受けた皆さんが、
『この おっさんは私の成績を本気で上げようとしてくれている』
って思ってくれるのが理想。
実際、私は本気でそう思っています。

その「熱」というのは、
言葉だけで伝わるものではなく、
空気を通じて伝わっていくものだと思います。
同じ場にいるからこそ、伝わっていく。

私が「映像授業」に魅力を感じないのは、
画面越しだと、その「熱」が伝わらないから。
映像の側と受講者の側には「モニター」という、
いわば衝立(ついたて)があるわけです。
その衝立が、「空気」を遮断してしまうわけです。
どれだけ「熱い」言葉で語りかけても、
その「熱」は画面越しだと伝わらない。

昨年度からAIMでは、部活の大会や合宿などの事情で
授業を休まざるを得ないとき、
授業を撮影して、それを簡単に編集して、
欠席者に見てもらっています。

昨日も私の担当授業の欠席者のために動画を撮影し、
いま編集しているのですが、
編集していて思うのは
『きのうの僕の授業とは以て非なるものになってる』
ってことです。

ちゃんと解説はしているし、
伝えるべき情報はきっちり伝えられているのですが、
やはり伝わるのは「情報」だけであり、
それなら「文字情報」からだけでも伝えられるんです。

そこに欠けているのは、
実際の授業の時には、
おそらく私から出ていたであろう「気=熱」。

コロナ禍で学校でもオンライン授業、映像授業が主体となり、
その便利さに、
「これからは対面授業に代わって全てをオンライン授業にしてもいいのではないか」
「対面授業は無駄」
という声まで聞かれました。

私自身、そういう声を聞いて、
「世間は映像授業を求めているのか」
とも思い、同時に
「そうなったら大事なものが伝わらなくなるのではないか」
とも思っていました。

その頃、
AIMでは細心の注意を払いながらの対面授業を行なっていたわけですが、
授業でよく言っていたのは、
「好きなアーティストの曲をスマホでダウンロードして聴くのが映像授業、
コンサート会場に行って聞くのが対面授業」
ということです。
スマホで いつでも どこでも音楽を聴けるのは便利ではあります。
でも、コンサート会場で生(なま)で聴くのとは全く違うはずです。
対面授業がなくなるというのは、
音楽の世界でコンサートがなくなるということを意味するわけです。
そんなことがあるんでしょうか?
あっていいんでしょうか?

世界的な潮流として、
小学生の学習にさえタブレットが導入されています。
紙の教科書は重いし嵩張る。
対して、タブレットひとつで教科書何冊分をも持ち歩くことができる。
そしてタブレットだと同時に「教育動画」を視聴することもできる。
もちろん「映像授業」を見ることもできるし、
ZOOMなどで「オンライン授業」に参加することもできる。
こうした理由で、タブレットを用いての教育、
デジタル社会に対応した教育というものが賞賛されてきました。

でも2023年、
IT技術を用いた教育の先進国ともいえるスウェーデンで、
紙と鉛筆を使ったアナログ教育に戻していくことが表明されました。
読解力の低下が著しいことが主な原因でしたが、
教育のデジタル化を進めすぎたために、
弊害も出てきているわけです。

こうしたことを考えるにつけ、
極端なデジタル化、
教育業界で言えば「映像授業+タブレット」で全てが完結する教育、
これには弊害もあるのではないかと思えます。

もちろん教育のデジタル化を完全に否定するつもりはありません。
AIMでも欠席者に「映像授業」を提供してもいるわけですから。
でも「対面授業」をなくすという方向に向かうことには抵抗があります。
そして
『自分は映像授業よりも対面授業の方が向いている』
『対面授業の方が自分にとってはメリットが大きい』
と考える高校生がいることを信じて、
AIMでは対面授業を通じて、
授業はもちろん、講師の「熱」も伝えていけたらと思っています。

アナログだ!
時代遅れだ!
などと言われようと、
ここだけは、譲れないです。

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