共通テストにまつわる注意点

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今年度から始まる大学入学共通テストだが、その注意点に関しては大学入試センター試験の時代から変わらないと思うので、念のためにそれを書いておこうと思う。

AIMの今年の高3生(23期生)にはYouTubeにアップした「激励会動画」でも述べているが、高2・高1生もいずれ共通テストを受験するわけだから今からイメージしておこう。

注意点1 休憩時間が長いので、そこでの過ごし方が非常に重要

例えば最初の「地理歴史・公民」が11:40で終わった後、「国語」の開始の13:00まで1時間20分もの長い長い休憩時間(昼食時間を含む)がある。一般企業の昼休みでも1時間が普通なのに、1時間20分もあるのだ。昼食を食べ終わって「まだ1時間もあるじゃん!」ってなって、友だちが「ねえねえ、さっきの『日本史B』、めっちゃ易しかったね」と言ってきたりする。「そうだったね」と返しながら、実は自分が難しく感じていた場合、この友だちの言葉はグサッと来るよね。だから周囲の友だちとは、絶対に喋らない。また周囲の声にも注意を払わない。ときどき「できたーーーーーっ!」って大騒ぎする男子がいるが、近寄らないことだ。「まだ1時間もあるじゃん!」って思ったら、次に思うのは「よっしゃ! 1時間勉強すっぞ!」である。この1時間をフルに使えば古文単語を80個ぐらい、軽く覚えられる。「地理歴史・公民」の横書きの文章から「国語」の縦書きの文章への変更があることから、目を縦書きの文章に慣らしておきたい。使い込んだ国語の問題集などで縦書きの文章に目を通しておこう。「国語」が14:20に終わって、次の「英語 リーディング」の開始が15:10である。なんと50分もあるのだ。20回ぐらいトイレに行ける。今度は縦書きから横書きになるわけだから、英語の横書きの文章に目を通しておきたい。もちろん「ねえねえ、さっきの『国語』、超絶簡単だったね」って言ってくる小悪魔には、「へえ〜、そうなんだ」って遠い目をして返しておこう。勝手に離れて行ってくれる。休憩時間もしっかりやるべきことを淡々とやるのみ。休憩時間に見ていたことが、次の試験に出て来るなんてこともある。勉強した方が得だよ。

注意点2 目標得点を忘れることが重要

ほとんどの人は「英語 リーディング」は90点以上取ろう、「国語」は180点取ろう、などと目標得点を設定していると思う。当日は、これを忘れてほしい。特に「数学」では。例えば過去問題や予想問題を使っての練習では数学でいつも満点を取っている人は、共通テスト当日も満点を狙って試験を受けると思う。しかし、たまたまその年が「超難化」の年に当たっていたら、そして大問2番あたりに超難問がひそんでいたら、そこで詰まって先に進めなくなる。満点狙いなんだから1問も落とせないわけで、だから超難問にこだわってしまうのだ。当日の心構えは「取れる問題は全部取るぞ!」である。これ、ほんとに大事だから。センター試験の時代から難易度は動くものであり、固定されているわけではない。その問題にこだわると、最後まで問題を解き切れないなどという事態が起こりうる。共通テストの自己採点をしているときに、「あの問題で時間を食ったから、後の方のこのクッソ易しい問題をやる時間がなかった」なんて悔やんでも遅いのである。大事なのは自分が取れる問題は全部取るという姿勢であり、どう考えても解けそうもない問題については粘りすぎないことである。またはとりあえずその解けそうもない問題は置いて、他の問題を片付けてから戻ってくるなどという手もある。とにかく自分の実力以上の問題にこだわって、本来なら取れたはずの易しい問題を落とすことが致命傷となる。例えば「数学」と「国語」が超難化になると、どうぜ平均点もボーダーも下がるわけだ。あらかじめ想定していた目標得点に届かなくてもボーダーを超えちゃうということが起こりえるのである。

ってことで、上記2点にだけ、注意してほしい。あんまりあれもこれもと注意点を並べても、注意点だけは覚えてるけど問題は解けなかったってことになりかねないので、不要な注意点は忘れて受験勉強をしてほしい。覚えておくべきは上記2点の注意点だけである。

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